ボルボ　V90の買取相場とは

現在、ボルボのステーションワゴンは「V40」「V60」「V90」の3つが展開しているのですが、中でもV90はトップレンジに位置するボルボのフラッグシップワゴンとなっています。

ボルボ　V90の歴史

V90が初登場したのは1997年のことです。もともとボルボの上級エステート（ステーションワゴン）として販売されていた「960」が車名を「V90」へと変更したものなのですが、販売期間はたったの2年間。モデルとしては非常に短命なものでした。

その後V90は長い間ボルボのラインナップから姿を消していたのですが、初代モデルの販売が終了してからおよそ20年の時を経て、2017年にフルモデルチェンジした2代目モデルが登場したのです。

ボルボ　V90とは

V90が属するEセグメントワゴンは、メルセデスEクラスやアウディA6アバントなど、各社の売れ筋SUVが揃う激戦区です。

現代の先進技術を注ぎ込み、また新たに「クロスカントリー」というクロスオーバーSUVモデルをラインナップに加え、かつてのフラッグシップワゴン「V90」が満を持して復活をはたしたことは、ボルボにとって大きな意味があったと考えられます。

新型V90はしかしながら、「850」とその名称変更モデルである「V70」の後続車となっており、「960」の系譜をくむ初代モデルとは実質的には別の車となってしまいました。

しかし、初代・現行車ともに「V90」がボルボの最上級ワゴンであることは、昔も今も変わりありません。

ボルボ　V90の特徴

V90最大の特徴と言えば、ボルボの代名詞でもある「安全性能」でしょう。

ボルボは自然あふれる北欧・スウェーデンの自動車メーカー。緑豊かなスウェーデンには、体長3メートルを超えるシカ科最大種であるヘラジカが自生しています。

この巨大なヘラジカと乗用車が衝突した場合、命に係わる深刻な事態になってしまうことから、ボルボは創業以来「常に安全であること」を理念に様々な安全装備や技術を開発してきました。

そして現在では、「ビジョン2020」（「2020年までに、今後登場するボルボ車が関与する交通事故の死亡者や重傷者をゼロにする」という安全目標）を打ち立て、日々企業努力を続けています。

そんな、「世界で一番安全な自動車メーカー」として名高いボルボが打ち出した新型V90には、世界トップレベルのクオリティを誇る安全性能を惜しみなく搭載されています。

北欧ならではの美しいデザイン

また、「スカンジナビアンデザイン」と呼ばれる北欧ならではの美しいデザインも魅力のひとつ。

ひとくちに「高級感」と言っても様々ですが、ボルボのそれはあくまでも上品でシンプル。木の風合いを生かした落ちついたインテリアの雰囲気は、他の高級ドイツ車や国産車ではなかなか味わえないものであり、この上質さこそが「ボルボ」の持ち味と言っても過言ではありません。

V90は、従来の「ボルボらしさ」と新世代の魅力が楽しめる、次世代を担うモデルと言っていいでしょう。

V90の中古車市場の傾向

では、V90の中古車市場における傾向を見ていきましょう。

上で述べた通り、V90には1997年に登場した初代モデルと、20年の空白ののちに発売された現行モデルがあります。

初代は販売期間が2年と短く、販売終了から20年が経過していることから、市場に出回っている台数が非常に少ないことが特徴。

かなり古いモデルであること、そしてたいていの個体は走行距離が多いことから、買取価格はあまり期待できないと思われます。

一方で、現行モデルは販売からまだ数年しか経過していないためまずまずの高値が期待できます。

しかし、新型V90はそろそろ「3年落ち」を控えた個体が出回るころですので、売却時期には注意が必要です。

自家用の乗用車・軽乗用車は、新規登録後最初の車検が3年、以後は2年ごとに車検がやってきます。車検を機に車を乗り換える人が増えることで、中古車相場が下がるのが一般的な傾向。現在V90を所有しており売却を考えている方は、3年経過前に動くとよいでしょう。

V90を高く売るには

また、V90は最新の運転支援システムが多数導入されています。

こういった電子デバイスを持つ車は、実際の状態は良好であっても「年数が経過すると故障も起きやすくなる」と判断されがち。さらにマイナーチェンジなどの改良が行われると、どうしても古い個体は現行のものに比べてシステム面で見劣りしてしまうこともあり、年式は新しければ新しいほど査定が有利になる傾向があります。

これらのことから、V90を高値で売却するなら早めに行動することをおすすめします。